私が東京に住みたいと思った理由
できれば。
「東京に住む夢を叶えたよ!都会暮らしは想像以上に毎日楽しいよ!」って報告したかったから。
コロナが収まるタイミングを待っていたんだけど、そうしているうちに一年も経ってしまった。
もう書こう。
横浜で一人暮らし、で始めたひめぐらしでしたが、移転しました。
長年憧れの、東京23区ぐらしです。
コロナの影響で、東京から人が、お店が、企業が、どんどん消えていくニュースが日々とても悲しい。
できれば耐えてほしいし、いつか戻ってきてほしいから。
私の思う東京(都会)の良いところを、その価値を、魅力を、住みたいと思った理由を、書いてみようと思う。
都会には誘惑が沢山ある
昔から、とにかく都会が好きだった。
理由のひとつは、誘惑がたくさんあるから。
適当に歩いていると何かイベントがやっている。同じ道でも前回来た時とは違うお店がある。いろんな看板が誘ってくる。
誰にでも経験があると思うのだけど、退屈で、何にも興味が持てなくて、無気力なときってある。
いまこのとき、あるいは今日や明日に、「何がしたい?」「何が食べたい?」「何が欲しい?」ってのが、何も思いつかないし、代わり映えのない地元を散歩しても気が晴れないようなとき。
そんなとき、思い切って電車に乗って都心まで出ると、気づいたらいっぱいの買い物カゴを片手に財布の中身を計算している自分がいたりした。
誘惑が多いって、悪いことのように思う人もいるけれど、ちゃんとそのときの自分の気持ちにぴったりはまる誘惑に出会えることって大事だと思う。
興味アンテナ全開にして街に出ることが、巡り合わせや運命を呼ぶ…って、前にも書いたことがあるのだけど、それはこの経験からのこと。
「何にも興味が持てない、ただ退屈」「暇をつぶす方法を考えているうちに週末が終わる」なんてのよりずっといい。
質の良いものは都会に集まる
もう一つの理由は、質の良いものはすべて東京に集まると思っているから。
例えば、全国チェーンの美容院で髪を染めるとき、どこの店舗を選ぶか。
どこに行っても置いている薬剤は同じだからと、近所の店舗を選ぶ人もいる。
空いていて予約が取りやすいところが良いと、あえてマイナーな駅の店舗を選ぶ人もいる。
でも私は、より都心の、ターミナル駅の、人の多い街の店舗を選ぶ。
優秀な、人気や腕のある美容師さんほど、(転勤が可能な雇用形態であれば)都心の、人が多くて競争率も高く、またメディアに載りやすい店舗に配置されているだろうと思うから。事実、「カリスマ」なんて呼ばれるひとはだいたい23区内の店舗にいる。
また例えば、どこにでもあるファッションブランド店で買い物をするにしても、できるだけ都心の店舗まで出かける。
美容室と同じ理由で、センスがあって売れる、素敵なコーデを提案して楽しく買い物をさせてくれるような店員さんは、やはり都心の店舗に配置されているだろうと思う。
それに、より多くのお客さんが来る店舗のほうが、母数が多いぶん最新の売れ筋なんかもわかりやすいし、仕入れ担当者もやはり優秀なら、たとえ店舗面積が狭くても、人気のアイテムばかりが揃っているだろうとも思う。
東京まで通う価値
私のこの考え方は今に始まったことではない。
高校の時にしていた習い事では、1回30分のレッスンのために、毎週土曜日に往復4時間かけて山手線沿いまで通っていた。理由は美容院やファッション店と同じ、より良い先生がいると思ったから。
大学の時のアルバイトも、移動時間の時給は出ないのに、往復4時間かけて都心で働いていた。いろんな店舗を回るキャンペーンの仕事だったけれど、新宿のお店が挨拶からなにから一番厳しくて、やっぱりなと思ったし、そこで通用する(働けている)ことが誇りでもあった。
大学自体も、往復5時間かけて都内に通っていた。さすがに大学のレベルや設備や教授は、都心にほど良いものがあるわけではないことはわかっている。ただ、「大学時代を過ごす環境」、たとえば帰りに買い物に行く場所や友達と遊ぶ場所は、やはり都心の、少しでも良いものでありたかった。
徒歩圏だけで暮らしたくない
前に住んでいた横浜も、充分に都会で、素敵で、便利な街でした。
横浜は、小さい都会。
横浜駅の、下手すれば徒歩圏内に、都会の要素のすべてがある。欲しいものがだいたいそろってしまう。生活が完結してしまう。電車に乗って都心に出る理由がなくなってしまう。
ひめぐらしという、街全体を自分の家だと思って暮らすスタイルが完成したのは、この狭さのおかげでもあるのだけど。
そのうえで、私は、もっともっと広い街を自分のお城にしたくなった。
張り巡らされた地下鉄を足に、初乗りが安いタクシーをうちの運転手に、もっと広い世界で暮らしたい。
だから、やっぱり東京に、23区内に、来てみた。
高い家賃は払えないので、都心ど真ん中には住めない。けどそれでいい。
横浜のマンションは、実は、最寄が横浜駅ではありませんでした。
でも、横浜駅前を生活拠点にしたかったから、毎日横浜駅で降りて、自宅までの距離は歩いていた。その途中で買い物をしたり外食をしたりすることが多かった。
今度は逆。
23区内とはいえ住宅地のほうで、横浜のように何でもそろうような場所は徒歩圏にない。
その代わり、最寄駅と家はものすごく近くて、本数も充分にある電車を足代わりに、気軽にどこへでも行ける。もちろん大好きな都心へも簡単に出れる。そんな場所。
テイクアウトのコーヒー一杯を買うためだけに電車に乗る。
理想はそんな生活です。
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